今回の記事は、反発を承知で書いてみようと思います。
99人から反発されても、必要としている1人に届くことを願って。
なぜ「反発」予想かというと、私が実行したストレス回復の劇薬は、
「誰でも今すぐできる」ような方法では「ない」から。
ストレス一発解消の解決策
先にタイトルの答えを書きますね。その「方法」とはこれ。
渡航8か月頃に私は、「一人で=子なしで、4日間の東京旅」をしてきました。
旅の目的は、「長年の友達に自由に会い、しゃべり倒したい。」
想定されるリアクション
この「ストレス解消策」に対して、こんなリアクション(=反発の声)が返ってきそうです。
【子なしの方々からは】:
たった4日間?
飛行機代がもったいない
【子連れの駐在妻からは】:
4日間も夫がワンオペ育児?
無理無理、ウチではできない
後者のリアクション、気持ちはよくわかります。
私も最初はそうでしたから。
(友達から提案されたとき、何度ムリを連呼したかわからない)
でも、後から冷静に振り返って、このタイミングでこの旅を設定したことは、
私にとって、とてもいい判断でした。
このキッカケがあったからこそ私は、自分でも原因のわからない鬱々としたストレス期を、
短期間で終わらせることができたと思っています。
※私の「ストレス期」は、ウツとか、適応障害ほどではなかったと思います。睡眠・食事はちゃんととれていました。
ただ、きれいな服に着替える気が起きない、メイクするのが面倒、人に会うのが面倒、好きなはずの読書に集中できないといった「全体的にやる気のない期間」が数週間続いた感じ。
なお本記事は、個人の体験です。気になる方は独自に判断せず、身近な人や第三者への相談をお勧めします。
例:海外こころのヘルプデスク24時(無料です)
伝えたいこと
この記事を通して伝えたいことは、以下3つです。
・「駐在妻の立場」にとらわれず、「もしかしてできるかも?」と思ってみてほしい。
・しかるべき相手に、願いを言葉にしてみてほしい。
・ちょっとした不調でも、続くなら軽視せず、「まず自分が」ちゃんと向き合ってあげてほしい。
3つめについて補足。
初めての駐在妻生活は、例えるなら、
「初めて妊婦になったときに似ているな」
と思います。
どれも初めて経験することばかりで、
- 「何がトリガーで落ち込んだり、体調不良になったりするのか、自分でも明確にわからない。」
- 「どの程度でムリだと声を上げていいのかわからない。」
あたりが。
妊娠前と同じ感覚で、
このくらい頑張れば乗り切れるレベル
だと思っていたら、その後体調を崩して
あ、やっぱりムリだった
と悟った経験。
身に覚え、ありませんか?
私は、「あの時、もっと自分に優しくして、ワガママ言っても全然良かったのにな」と思う妊婦エピソードはいくつもあります。
海外帯同も同じだと思う。
もっと、自分に優しくして、ワガママ言っても全然いい。
この方法のメリット
「子なしで日本に行く」ことの難しさは後から触れるとして、
この「解決策」のメリットを先に書きたいと思います。
わかりやすいキッカケになる
「完全に自分の自由が利く」旅行を設定することは、
「なんとなくずっと晴れない」気分を切り替えるための、「わかりやすいキッカケ」になってくれます。
そして、効き目抜群。
なぜなら、駐在妻のストレス原因は、要は①「日本と違って○○できない」に集約できると思うから。
子連れの場合、これに②「子供マターで自由が利かない」が乗っかります。
期間限定でも、これらの「ストレスの要因を取り除く」わけだから、
「効果大」なのは当然といえます。
この「2大ストレス」から「完全フリー」になる4日間を設定したことは、少なくとも私にとって、
一気に気分を切り替えるに十分なパワーを持つ、強力なキッカケになりました。
即効性がある
この「解決策」の意外な功績は、
「行く前から」元気になった(!)
ことでした。
これが「一晩で」ストレスから抜け出した、とタイトルに書いた理由。
私の場合、フライトチケットを買った瞬間から、
(むしろ配偶者にOKもらってフライト選んでいる段階から、)
既にウキウキと、日本行きプランに思いを馳せている自分に気が付きます。
前向きな未来に意識を向けられる
- 4日間で、移動を除くと実質2日。誰に会いたいか?
- その人たちと、何をしたいか?
- 日本で、何を食べたいか?
子連れじゃないので、夜も連日飲みに行けます。
二次会だって行けちゃう☆
一時帰国とは異なり、半ば義務のような病院巡りも買い物リストもありません。
自分の服をゆっくり見てもいい。
通りすがりの直観で立ち止まって、好きなだけ試着してもいい。
誰も待ってないからね。
自分も小荷物だし。
今まで、大したトリガーもなくモヤモヤしていたのがウソのように、
近い未来の「楽しみなこと」だけに意識を向けることができました。
甘えさせてもらえる
そして最大のメリットは、これ。
長い付き合いの友達に、存分に甘えさせてもらえる。
この効果を存分に得るために、
アポをとるとき、正直に相手方に伝えておきましょう↓
・慣れない海外生活に、気分が沈み気味なこと。
・今回、打開策として、「子なしでの」弾丸旅を手に入れたこと。
・日本であなた(たち)に癒されたいので、日程ピンで申し訳ないが、ぜひ会ってほしいこと。
ちなみに私は、フライト到着日の夜から3組みっちり予定を入れ、
「夜は飲み倒し、翌AMは二日酔いの休憩」に使うという、なんとも好き放題な時間を過ごしました。
到着すぐのコンビニで「ウコンの力」を買い、
万全の体調で臨むという本気ぶりw
「西松屋で○○買ってきてほしい」といった家族からのおつかい系は丁重に断り、
帰りの空港で買えるもののみOKしました。
だって、たった2日しかないからね。
苦労して手に入れた、これは、私だけの時間。
日本の友達はみんな温かく迎え入れてくれて、
- 私の話をメインで聞いてくれ、
- 多少のグチグチを大目に見てくれ、
文字通り甘やかしてくれました。
それは本当に幸せな時間で、ありがたくて。
そして「困ったら自分を応援してくれる人がいる」事実に、
素直に「またがんばろう」と思えました。
この方法の難しい点
メリットたくさんの一人旅でしたが、
子連れの駐在妻にとって、「この解決策は容易ではない」ことは、十分承知しています。
子供のお世話
一番の気がかりは、子供マターでしょう。
多くの場合、夫(配偶者)にお願いすることになると思います。(住み込みのメイドさんがいれば別ですが)
1つめのハードルは、夫が「一人で育児をこなせるか」、
つまり、
子供の身の回りのこと(食事内容、食器や着替えの保管場所、スクールの送り迎え詳細etc.)を理解しているか、という点です。
感情的な面
2つめのハードルは、感情的な面。
そこまで苦労して「妻を旅行に行かせてやりたい」と思ってくれるか、です。
共働きの出張ならまだしも、「専業主婦のプライベート旅行」のために、
4日間ワンオペ育児をハイそうですかと引き受けてくれる駐在員…
そうそういないと思います。
だって、夫(配偶者)からしてみれば、一週間働いてやっと週末かと思ったら、実質休息なしで、また次の一週間働くわけです。
あと、医師からの「ウツの診断書」があればまだしも、「そうでなければ理解しがたい」人もいると思う。
元気そうに見えるし
ですよねえ…
この方法の「ミソ」は、
- そうなる(かもしれない)だいぶ前のうちに、
- それもヘルシーに、
- 「何か起爆剤になるようなストレス解消策をやってみましょ」という点にあるのですが、
その発想の理解が難しい人もいますよね。
そういう人がいるのも、わかります。
お金の面
さらに、「最後の砦」的なハードル。
お金の面:その妻のプライベート旅行に、「夫が」稼いだお金を快く出してくれるのか。
だって、私たち(専業主婦)、稼いでないですから…。
何かと立場の弱い駐在妻。
ハードルはたくさん。
実現までの経緯
そんな私がなぜ、「癒しの一人旅」実現に至ったのか。
その経緯を書きたいと思います。
最初はムリと思い込んでた
キッカケは、友達との会話でした。
私が、
- 「一時帰国が、思ったほどリフレッシュされなかった」話、
- 友達付き合いが微妙に特殊で、時々難しいと感じる話、
- コミュニティが一気に狭くなる話、などなど、
うにゃうにゃと煮え切らない話をしておりました。
それを長々聞いてくれた後、友達(日本・既婚・子なし)がナチュラルに言ったんです、
次日本来るときは、旦那さんと子供で実家に帰ってもらって、
その間、甘ママは一人東京で過ごしてみたら。
いやいやいや!無理無理無理!
わたくし、その場では全力でムリを連呼。
そう?付いていった側にも、たまには
完全に安心できる場所で、リフレッシュされる権利、あると思うよ
いやいや…だって私、
海外住みたいから駐在歓迎だよってむしろ夫に頼んでたし…
しかしその後、一人で過ごすときに「いいアイデアだなあ」と何度も思い返していました。
その時はまだ、自分ごととして、捉えていませんでしたが。
アイデアを妄想すると同時に、ポツンと思ったのは、これ。
でも、夢のまた夢だな。
心境の変化
もしもその友達が、
- 子持ちの専業主婦の状況を理解せず、
- 思いつきで言ったなら、
「夢のまた夢」のままで終わったと思います。
ご冗談を。子供いないから、そんな突飛なことが言えるんだ…
といった負の感情が、私の中にひとつも浮かばなかったのは、
その友達と話す中で、
子持ちの母がどんな状況にあるのか自体は、既によく理解している、
「その上での発言だった」と感じたから。
「いつか、行けたらいいなあ」と書いた手帳を眺めていたとき、
私はふと思いつきます。
そのいつかって、今じゃね?
だって、
- ウツとまではいかないけど、このところずっと気分沈んでるし。
- やたらネガティブな面が目に付くし。
- 一時帰国で「元気百倍☆」になれるかと期待したけど、忙しくて楽しむ暇なかったし。(こちらのプランミス)
この秘策、今使わずにいつ使う!!!
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配偶者の反応(第一声)
それで、ダメ元で一応、夫に切り出してみました。(最初は5日間で交渉)
夫の最初の反応は、想定したとおりのものでした。
それはムリ。
俺は遊びで来てるわけじゃないよ
子連れなら、いいけど。
そんなことしてる駐在妻、他にいないでしょ?
ですよね…(涙)と内心凹みつつ、私も粘ります。
じゃあ4日間なら?
私も遊びで来てるわけじゃないよ。
今回は子連れじゃ意味がない。
メイド(朝・掃除のみ)を私が仕込むなら、どう?
スポットで夕方までの延長交渉、子供のお世話系の教え込みは担当する。
配偶者の反応(可能性の芽)
そんな会話の中で、ちょっと「可能性の芽」的な発言が出てきます。
それが許されるなら、俺も一人でタイとかにいきたいね
4日。含まれる平日は1日まで
(三連休・飛び石連休狙い)
今回が最初で最後。
んッ?4日ならいいの?
一人でタイ?
どうぞどうぞ!
だって夫の出張中は、私、いつもワンオペですから!
話がほぼ固まりかけたとき、最後に夫が聞いてきました。
で、お金はどうするの?
正直、費用面は誰が出すのかまで考えていなかったのですが、この実現しそうな勢いを崩したくなくて、私は即答しました。
それは、自分で出す。
幸い、我が家では共働き時代に「別会計」にしており、私の口座に貯金がいくらかありました。
こうして、
私は晴れて「完全フリー」の4日間を手にしました。
- 希望の5日間ではなかったものの、
- そして「最初で最後」が条件だったものの、
ゼロより全然いい。
「夢のまた夢」が、お願いしてみたら、ほんとに叶っちゃった!!
その時はうまく説明できなかったけど、後から考えたら、
私の言いたかったことはこうだと思う。
連れてきた家族に、鬱や引きこもりになられるより、
4日間のフリーで回復してくるなら安いものだと思って、協力してくれたら嬉しい。
新しい家族のカタチ
それ以降、我が家では、夫婦が個人行動で「子なし旅行」をすることが、さほど「特別」ではなくなりました。
つまり、その後もそれぞれ、何度か行きました。(笑)
「最初で最後」が条件だった一人旅行ですが、
夫も一人でタイに行ってみたら、楽しかったようです。
たしかに、子なしもたまにはいいね
と、帰ってくるなり言っていました。
これはこれで、新しい家族のカタチとして、アリだなと思っています。
家族旅行にもたまには行きます。
でも、子連れだと、旅行プランはまた違ってきます。
大人だけで(一人)、ファミリーで。
それぞれ、違った楽しみ方があるんです。
(子供を預けて「夫婦旅」でもいいかもだけど、なんかかわいそうで。他人に数泊預けてまで行こうとは思わない)
オマケ:我が家の前提
元々、2つはクリアしていた
なお、これが叶った我が家の「前提」を正直に書いておこうと思います。
なぜなら、ウチは恵まれた方(叶いやすい条件が揃っていた方)だったと思うからです。
我が家では、「難しい点」に挙げた3つ「子供ケア・感情面・お金」のうち、
感情面以外の2つは既にクリアしていました。
つまり、
- 夫は、私抜きで育児を任せられるスキル(我が子のお世話のルーティン・詳細の理解)が既にあったし、
- 私は、「私個人のお金」を持ち合わせていた。
甘ママさんちは、旦那さんの理解があるから…ウチとは違うから…
という声が聞こえてきそうなので、念のため言っておくと、
家事育児への協力体制は、一朝一夕に育ったわけではなく、結婚前(同棲時代)や出産前(妊娠中)からのプチ衝突の積み重ねの結果、今に至るのだけど、
本題から逸れるので今は省きますね…。
元々、旅行好きだった
我が家は夫婦ともに、元々旅行好きでした。
出会う前から、それぞれ一人でバックパッカーしていたような人たちです。
だから、一人行動は苦にならないし、むしろリフレッシュになるタイプ。
それで、
「それぞれの一人旅」をお互いメリットに感じ、叶った面もあります。
もしもあなたが
- 「一人で国際線乗るなんて、ド緊張」
- 「一人歩きは別に楽しくない」
といった嗜好なら、そもそもリフレッシュ策として成立しないかもしれません。
子供の人数・年齢
子供が「1人」で、「離乳食なし、トイトレ済」だった点も大きいと思います。
あと、配偶者の仕事面は、平日一日なら「なんとかしてくれた」。
↑仕事柄、どうしてもムリな人はいると思います。
(「平日一日」の幼稚園のお弁当は、夫が作ってくれたよ)
まずはできることから
子なし一人旅行、叶ったらいいなあ…
でも、子供ケアの面で、ムリかなあ…
そうおもったら。
もしも現時点で、子供を任せて
- 休日一人で、カフェにいく(ランチスキップ)
- 飲み(県人会など)に行く(夕飯・寝かしつけスキップ)
- 早朝イベントに参加する(朝食スキップ)
ことも難しいのであれば、たしかに、いきなり宿泊旅行はハードルが高すぎる気がします。
まずは、今より一段階上の、できることからでいいと思う。
(例えば上記の「休日カフェができるようになる」ことから。)
「今ない何か」が得られると、それだけで「リフレッシュ策=ストレス減」を図れると思います。
配偶者の協力を得られるのが一番だと思いますが、どうしても難しいときは、他の手段も取り入れてくださいね。
あとは、もっと前段階の策で、
「まずは話してみる」だけでも!
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●”安全”な(話が漏れない)相談先の例
例:海外こころのヘルプデスク24時(匿名可・無料です)
まとめ
今回は、
- 駐在妻のストレス初期、特に子連れママによく効く「解決策」の体験談と、
- そのメリット・難点・我が家の例(実現までの経緯)
を書きました。
伝えたいことは、以下です。
【伝えたいこと】(再掲)
・「駐在妻の立場」にとらわれず、「もしかしてできるかも?」と思ってみてほしい。
・しかるべき相手に、願いを言葉にしてみてほしい。
・ちょっとした不調でも、続くなら軽視せず、「まず自分が」ちゃんと向き合ってあげてほしい。
この記事が、誰かの「私にはムリという思い込み」を外すキッカケになったら、とても嬉しいです。
かつての私が、友達に外してもらったように!
コメント
甘ママさんの作戦勝ちですね!
コメントありがとうございます!思い切って試してみてよかったです。