誰かアドバイスしてくれる人がいたなら、渡航前にぜひ知りたかった。
駐在妻に、自分から「日本では働いていました」と言う人はほぼいない、と。
【骨子:この記事では、こんなことを書いています↓】
・私は当初、自ら「働いてました」と言っていた。その結果、直接「居心地悪い思い」をしたわけではない。
・しかし、誰も「自ら言っていない」ことに気が付き、「なぜみんな言わないのか?」、逆に「なぜ私は言いたかったのか?」考えてみた。
・「働いてました」と言うとき、「今は駐在妻だけど、日本に戻れは、本当は違う世界が私にはあるのよ感」が出てしまうなら、それはきっと「マウント」。
・私は、社員時代のことを忘れて、「今を生きる」ことにした。
来たばかりの頃の失敗
来たばかりの頃の私は、聞かれてもいないのに、自分から「働いていた」と言っていました。
いや、さすがにあからさまには言ってないけど…
例えば、子どもが幼稚園にすんなり通い始めたとき。
お子さん、慣れるの早いですね
と、世間話程度に声かけてもらって、
保育園に行っていたので、抵抗ないんだと思います
と答えたり。(※「保育園」は共働き世帯しか通わない)
むしろ物足りないみたい(笑)
以前は午後7時くらいまで園にいたので
と、余計な情報を付け加えたり。(※パートタイムや時短ではなく、フルタイムだとわざわざ言っているようなもの)
当時の自分に会えるなら、こう言ってやりたい。
自慢してんのかコラ。
今考えると、おおいに恥ずかしいです。。
気づき:自ら言う人が誰もいない
そうやって2か月ほど過ごし、ようやく私は気づいたんです。
- 立ち話程度では、誰も自分から「働いていた」と言わないこと。
- 少人数でランチするようになって、「聞かれたら初めて言う」程度なこと。
はたと気づいたとき、「まずかったかな?」と思い、ちょっと焦りました。
「駐在妻 マウント」「ママ友 タブー」などと検索してしまった(笑)
※なお、私自身はこの件に関して、(ありがたいことに)居心地悪い思いをしたことも、誰かに指摘されたこともなかったです。
あくまでも自分で、「あれ、なんかみんな言わないな」と感じ取っただけ、という話。
私が「働いてました」と言いたい真意は?
考えてみました。
私はなんで、「働いてました」と言いたかったんだろう?
そして、行きついた答えはこれ。
【私はなぜ「働いてました」と言いたかったのか】
- 変なプライド。
- 過去への誇り。
- 「帯同事情で今は駐在妻になったけど、働こうと思えば働ける自分」だと思いたい。
- そう思うことで自分を保ちたい。
恥をしのんで真正直に書いてます!
大目に見てねw
私はマウントをとっていたのかもしれない
「日本では働いてました」と言うとき、もしも過去の経歴に「過度に誇り」を持ってる感がにじみ出ていたなら、
それは「マウント」だったと思う。
- 「駐在妻(専業主婦)は、一時的に、致し方なくやってるだけ」
- 「日本に戻れは、本当は違う世界が私にはあるのよ」
とでも言うように、受け手が感じてしまう可能性があるから。
今を生きてない感じ。
受け入れてない感じ。
嫌々やってる感じ。
同じ駐在妻の立場から聞けば、
きっと心地良くはないね
駐在妻が「働いてました」と言わない理由
日本の美徳「謙虚さ」
他の駐在妻さんが、なぜ自分からは仕事内容や職種だけでなく、「働いていた事実」さえ言わないのか、考えてみました。
私の予想は、これです。
人間関係を広く円滑にスタートするためのTipsとして、「謙虚さ」を大事にしている。
日本文化には、「初対面でズケズケ入り込まない」ようなところがあります。
相手に入り込まないのと同時に、自慢話のようなことも日本人はしないですね。
ビジネスならともかく、プライベートの自己紹介で
「自分はこんなにスゴイ実績があって、こんなに有能な人間です」(ドヤ)
と言う人はまずいません。(笑)
いろんな背景の人への気遣い
もう一つ。
いろんな背景の女性への「気遣い」という観点からすれば、
自分から「働いてました」とわざわざ言う必要はないことに気が付きました。
「働いていた」と自らPR(?)することについて、何も思わない人もいると思います。
が、駐在妻にも色んな背景の人がきっといます。
私達の世代(アラサー・アラフォー)は、女性の社会進出に関する「境目世代」だから。
- 女性の「進学・就職」がメジャーでなかった世代の人。
- 「寿退社」せざるを得なかった人。
- 家の都合で「地元の大学に行ってほしい」と頼まれた人。(一方で「兄」は上京させてもらってたり。)
「女性の仕事」に関する話題は、学歴をはじめとするその人の背景を、時にリアルに浮き彫りにします。
(希望先に進学するチャンスさえ得られなかった人もいるのに、です)
まだ相手のことをよく知らないうちは、「無自覚に相手を傷つけないための気遣い」として、
確かに「わざわざ自分から言う必要はないな」と思いました。
正直、自分が恵まれた側にいたから、
この辺に無頓着だったんだと思う
決意。私はもう、同社の社員ではない
実際のところ私は、やっぱり「変なプライド」を手放しきれなかったんだと思う。
- 働くことは好きだったし、自分の仕事に自信と誇りを持っていました。
- 勤務先の企業や、上司のことも好きでした。
- 独身の時は、自身が駐在員として海外赴任したいとも思っていました。
でも、しばらく考えて、決めました。
今後相手から聞かれない限り、自分から「働いてました」は言わない。
前職時代のことも一旦忘れる。
私は、もう、同社の社員ではないから。
自己紹介するときに、過去の所属や肩書を自分のパーソナリティと勘違いしてはいけない。
一方、少し仲良くなって、お互いにオフィス勤務していたことが会話の中で自然にわかった場合は、一気に親近感がわくというメリットも。
ぜひそのフェーズを待ってくださいね
まとめ:「働いてました」はマウント?
気にしない人もいると思います!
が、少なくとも立ち話程度では、相手から訊かれない限り、言わない方が無難。
なぜなら、あなたが「働いてました」と言うとき、
・過去の経歴に「過度に誇り」を持ってる感
・「今は駐在妻だけど、日本に戻れは、本当は違う世界が私にはあるのよ」感
を受け手が感じてしまうなら、それは「マウント」になりかねないから。
結局、日本人どうしのお付き合いは、程よく謙虚(※)な方がうまくいくな、と。
(※)なぜ「働いてました」を言わないことが「謙虚」なのかといえば、女性の場合は特に、仕事とバックグラウンドが直結するからです。
なお、現在進行形で働いている人は、自分から言ってまったく問題ないと思います!
ランチやお誘いを断るときに、むしろ言った方がスムーズかと。
「過去の」経歴を無意識にひっぱっていた私、ダサいからやめるか。
と思ったよという話!
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