私は、配偶者のジャカルタ駐在に伴い、10年以上勤めた会社を「退職」しました。
一年経った今、他の選択肢(オンライン勤務・休職)ではなく、
「退職を選んだからこそ、できている経験」は確かにあると実感しています。
今回の記事では、「退職を選んでよかったと思うこと」について書きたいと思います。
仕事を辞めて感じたメリット
私が感じている「メリット」は以下3つ。(詳しくは後ほど)
【退職して私が感じているメリット】
①「数年先もノープラン」でいられることで、「これからの人生に自由・解放感」を感じるようになった
②所属に頼らない、「個としての生き方」を考えるようになった
③退職時、職場の人に「もう会えないかも」と思ってきちんとお礼が言えた(先方も出し惜しみなく応援の言葉をくれた)
※実用的な面、例えば金銭面やキャリアの継続、将来の確実性でいえば、辞めない方が有利だと思います。そこは大前提。
どの選択肢を採っても、それを選んだからこその「いいこと」はあるもんだな、と思ってるよ
①人生の自由と解放感を感じた
1つめのメリットです。
私は仕事を「辞める」ことを決めたとき、
この先の人生で何をするか、本当に自由なんだな…!
と思い、解放感を感じたことを覚えています。
「身軽さ」も感じたし、ここ何年かで一番ワクワクしました。
- 「帯同中やること」が決まっていない。
- 「本帰国してやること」が決まっていない。
かつ、ある意味「安定した身分」であり、お金の不安は必要ないです。
その点で、シンプルな「無職」とは異なる。
だからこそ、本当にゼロベースの自由な気持ちで、何をしようか?と日々考えることができました。
「数年先がノープラン」も、たまにはいいものです。
②「個としての自分」を意識するようになった
私が感じているメリット、2つめ。
仕事を辞めて以降、私は、初めて、
所属や肩書に頼らない、「個としての自分」を意識するようになりました。
「激レアさんを連れてきた」の若林*じゃないけど、
私という人物に「ラベリング」をつけるなら、何だろう
とか考えてみたり。(笑)
ちなみに私の「ラベリング」(現時点)は、
「まだまだ女性に不利な世の中で、”子供も、自分も。”を実現すべく、試行錯誤してる人」。
こんな風に、ゼロベースで「自分を形容する言葉」を考えたことは、今までなかったと思います。
自己紹介するとき、意地でも前職の話はしない。w
*バラエティ番組。面白いことを成し遂げた一般人を連れてきて、弘中(元アナ)が紹介し、若林(芸人)がツッコむ。
番組の終わりに、若林が「この人は、○○な人」と「ラベリング」をつけるのがお決まり。(例:○○だったのに、AAがキッカケでBBしちゃってCCになった人)
③「最後」のつもりで会い、きちんとお礼を言えた
yosettiというwebサービスを使ったよ
おしり(期限)の意識をもって、会いたい人全員と会い、きちんとお礼を伝えられたこと。
これは、とても良かった。
退職前に私は、「○○さんに感謝を伝える会」と称して、お世話になった昔の上司や先輩を誘いました。
ありがたいことに、お声かけには率100%で応じていただけました…(ほっこり)
私は、「もう二度と会えないかも」という気持ちでその方々と会いました。
おかげで、後悔なくこれまでのお礼を伝えることができたし、
思いがけず先方からも、温かい応援やダイレクトな褒め言葉をいただくことができました。
(普段口にしなさそうな人からも!)
「言わずもがな」でなんとなく分かっていても、
やっぱり、言葉で言われると嬉しいです。
親友とか、定期的に会う間柄でなくても、「自分を応援してくれる人がいた」という事実に、
海外にいる今でも、励まされたりします。
(色紙は目立つところに飾って眺めてる)
Q. もし辞めていなかったら?
ここからは、対極として
もし辞めずに「休職」だったら、今ごろ(今後)どうしてた?
を考えてみたいと思います。
同じレールを歩いたと思う
もし「休職」を選んでいたら、帰国後は迷わず前職に戻っただろうし、
結局この先も、同じレールの上を歩いただろうな、という気はします。
自ら変えるキッカケは、なかなか来ません。
現状に大きな不満がない限り。
何かを手放すというのは、案外勇気がいるものだから…。
「前向きな理由で、今の仕事を手放すキッカケを得た」という点で、
私にとってはいいチャンスだったと思っています。
「自己紹介≒所属紹介」と勘違いしたまま生きてたと思う
私は、所属とともに「自分」を認識されることに、たぶん慣れすぎていました。
「○○高校の甘ママさん」
「○○社の甘ママさん」
という風に。
そして、所属を通して、私の人物像が「すんなり伝わる」ことに慣れていたし、便利さも感じていました。
いいイメージの組織ならその印象に乗っかれるし、
○○系が好きというカラーが伝わるもんね
だけど、それって正確には、「私の」自己紹介じゃないですよね。
所属なしで「ゼロベースの自分」を認識できたこと、これはいい収穫だったと思います。
人事情報や社内ゴシップに一喜一憂したと思う
もし「休職」を選んでいたら、
・人事情報(上司や同僚の異動など)や社内ゴシップが常に気になっていたと思う。
・業界ニュースもたまには見なくては、と思うかもしれない。(私マジメだからねw)
せっかく数年離れるチャンスなのに、
それももったいない気もします。
そのまま退職した場合、心残りだと思う
駐在都合の場合、結果的に辞める(職場に戻らない)可能性は、ありうると思います。
(休職期間の上限もあるし、自分のやりたいことが変わる可能性もありますね。)
その時に、もしちゃんとお別れできないまま「退職にシフト」するとしたら、私は心残りかもな、と思います。
休職でも、お礼や挨拶は伝えると思います。でも、
「育休」(休業)も「退職」も経験した身としては、
休職と退職では、
送り出す側の印象もだいぶ違うんだなーと、私は思ったよ
その他のQA
Q.駐在妻の「自由」には限りがあるでしょ?
はい。確かに、海外帯同という特殊な環境下、完全な自由とは言えません。
子供がいる場合はなおさらです。
- でも、妄想するのは自由です。
- 妄想する時間もあります。
一度思いついてみたら、案外、その多くを「オンラインで実行」できたりもします。
Q. 自由すぎて逆に何していいかわかりません
その気持ち、よくわかります…
自分なりの「夢中になれるもの」が現地で定まるまで、迷走することもきっとあります。
でも、一周回って、今ではこう思う。
- 「何もしない」を楽しむもよし。
- 「さあ何しよう」と新規開拓もよし。
期間限定と思って、「自分の好きな過ごし方って何だろう」とゆるゆる考える期間にしたらいいんじゃないかって。
私は、「迷走の経験」すらも、
比較的若くて体力のある、今の時期にできてよかったと思っています。
「自分と向き合った」からこその迷走だし、
定年退職後、おばあちゃんで初めて迷走しちゃうよりずっといい
まとめ
帯同時に、仕事を辞めたからこそ「これを経験できてよかった」と思うことは、今のところすべて「マインド面」。
結局「気持ちの問題」ってことかーい
と思うかもしれませんが、
それでも私は、マインドは行動に直結するから、けっこう大事だと実感しています。
※個人の感想です。一律に退職を勧めるものではありません。
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